訪問看護ステーショングリーンにおける人事考課の指針
①ノーワーク・ノーペイ
②ノープロフィット・ノーペイ
③ノーバリュー・ノーペイ
前回は、賞与に関する指針として
についてお伝えしました
これは利益が出ていないのであれば賞与が出ない
という厳しいものです(一般企業では割と普通)
しかし、そうなると利益を出す為に
・必要な業務を省いたり
・手技が雑になったり
・アセスメントが不十分になったり
等々発生するようになるのでは?という危惧があります。
そこで、訪問看護の質を担保するために
業務の質を評価し、賞与額の加減に用いる事にしています。
③ノーバリュー・ノーペイ
これは、
・看護実践
・アウトカム
・組織帰属性
・その他業務に必要な能力
等を総合的に勘案し、対象職員が
訪問看護ステーショングリーンの基準とする看護サービスとしての価値を実現できているか
という点から最終的な賞与額を判断しています。
以上を踏まえて賞与がどのように計算されるかを見てみましょう
例1
・1日5件訪問
・オンコールあり
・時間外労働多め
・業務は基準通り
1日5件、半年間では約497件の訪問です
金額にして約413万円の収益が予想されます
他、加算相当の割り当てが40万円程度
計453万円
月40時間時間外労働をしていた場合
1か月あたりの給与総額は42万円です
半年で約252万円(諸手当込)
これに会社負担の社会保険料を加え294万円
会社の一般管理費の割り当てが150万円程です
453-294-150 = 6万円
賞与は少額となる可能性が高い例です。
例2
・1日4件訪問
・時間外労働なし
・業務は基準未満
半年で398件の訪問
収益は330万円・加算分は30万円で
計360万円です
オンコール・時間外労働はないため
1か月あたりの給与総額は30万円です
半年で約180万円(諸手当込)
これに会社負担の社会保険料を加え207万円
会社の一般管理費の割り当てが130万円程です
360-207-130 = 23万円
賞与額は算出されましたが、オンコール未対応や
業務の水準等を評価に加えると満額支給は難しいケースです。
例3
・1日 5.5 件訪問
・オンコールあり
・時間外労働 20 時間
・業務は基準以上
半年で547件の訪問
収益は454万円・加算分は45万円で
計499万円です
時間外労働20時間で
1か月あたりの給与総額は 37.5 万円です
半年で約225万円(諸手当込)
これに会社負担の社会保険料を加え258万円
会社の一般管理費の割り当てが140万円程です
499-258-140 = 101万円
組織貢献や、業務の水準が高ければ9割程度
を還元する事もありえます。
※当該上限額から会社負担の社会保険料を控除します
様々な数値は状況により変化する為、あくまでも例ですが
当訪問看護ステーション勤務時における収入の参考になりましたでしょうか?
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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